手当てとは

ぶつけたひねったなどの力学的ストレスだけでなく、社会的ストレス、生活習慣、感情や気候、トラウマなど。生まれてから今日にいたるまで、様々なあおりを受けながらも、私たちは忙しない日常を必死に生き抜いてきました。そこには日々、耐え忍んでくれていた自分の身体があります。


身体には、脳の意識を超えた膨大で緻密なネットワークが張り巡らされていて、その深層には、痛みや不調に至る背景、その人がこれまで生き抜いてきた「言葉にならないストーリー」が刻まれています。


ストーリーの始まりは、実は自分では気にも留めなかったような、ほんの些細なことがきっかけになっている場合も多く、それが何年も置き去りにされると意外なほど大きなダメージになっていきます。身体の声は瓦礫の中に埋れていくのです。


治療家はあくまで、クライアント様の脳と身体の仲介役として、道案内人としての役割を担っています。


揉んだり捻ったりして痛みが消えたとしても、それは問題の矛先を変えているだけで、根本的な解決にはなりません。


手当てでは一人ひとり異なるそのストーリーを手繰り寄せ、ともに振り解いていきます。 身体と脳がつながり、見失っていた身体の地図をもう一度思い出すことで、全身で変わっていける自分に出会うことができます。傷跡が綺麗になるように、折れた骨が元通りになるように、痛みや不調も気がつかないうちに改善していくのです。


   

痛みや不調の背景


身体はさまざまなストレスを代償することで、私たちが日常生活を送れるよう常にうまく立ち回ってくれていますが、それが間に合わなくなると「痛み」として脳に危険信号を出して、身体の異常を報告してくれます。


危険信号が苦痛を伴うものであるのは当然で、問題を報告してくれている痛みのそのすぐそばには、それを押しとどめて日常を送れるようにしてくれているものもあります。痛みは悪いものではなく、身体の異常を報告してくれる正義の味方です。


身体が自分で自分のことを痛めつけることはないですし、骨盤や肩の左右差など歪みひとつ、すべて生命を維持するために必要で起きていることです。


痛みや不調が何十年も続く中で、あらゆる病院や薬、整体に頼ったものの改善しなかった方々が当院の施術で改善していくのは、脳と身体の関係を再構築していく中で、その方が本来持っている自然治癒力が最大限引き出されていくからです。

   

日々のパフォーマンスアップ


右利き左利きという使い方の左右差だけでも、身体はねじられてそのバランスを取るために常にエネルギーを使っています。

知らず知らずのうちに心身が塞ぎ込まれている状況の中で、自分の「当たり前」の基準、パフォーマンスの質が知らず知らずのうちに低下してしまいます。かつてのようにアクティブに動けなくなったのは本当に「歳をとったから」なのでしょうか。


健康になるために身体を動かしたり食事に気をつけることは良いことですが、大前提として、まずは塞ぎ込まれた身体の組織を開放してあげることで、自分本来の姿を取り戻していくことが大切です。そうすれば自然と身体を動かす躍動感が内側から湧き上がってきますから、その喜びの中で、その生き方をより加速させていくために身体を動かしてあげてください。大切な基盤の上に新しい自分を構築していく楽しさを感じられるようになっていきます。


食事についても「何を食べるか」と同じくらいかそれ以上に「どういう自分が取り込むのか」が大切です。内臓の機能が低下して消化吸収能力のない状態でいくら食事に気を使っても、結果には限界があります。自律神経や内臓、ホルモンバランスの乱れを整えていくことで、少し無理をしてもちゃんと立て直せる身体になっていきます。


健康な方がより健康になっていくお手伝いをさせていただく中で、「思考がすっきりしてこれまでより仕事が捗るようになった」「ずっとやりたかったことを始められた」「何をしても疲れにくくなった」など、多くの嬉しいお声をいただいております。肉体の内側深くから充実し、本当の意味で強く美しく綺麗にしなかになっていくことで、周囲との関わり方の質が変わり、日常生活の質が変わっていきます。


5年先、10年先を見据えて、ご自身のため、大切な方のために定期的に身体をメンテナンスする時間をつくってあげてください。